楽曲感想(11)こたえ
夢傷シングルの全曲感想を書いてみようシリーズ。
残り2曲になりました。
今回は「こたえ」。
Chorus Arrangement:Ko-saku
Synthesizer Programming:Takahiko Iida
Drums:Noriyasu "KAASUKE" Kawamura
Bass:Hiroo Yamaguchi
Guitar:Tetsuro Toyama
Piano:Satoshi Takebe
Strings:Hitoshi Konno Strings
Chorus:Koichi Domoto & Ko-saku
2015年シングル「夢を見れば傷つくこともある」通常盤収録のカップリング。
松井さん、馬飼野さん、武部さん、ミュージシャンもおなじみのみなさま。
「もう一度信じて」は若いなと思ったけど、これは音に、ああKinKi Kidsだなって安定感がありますね。
奇をてらわない感じのバンドサウンドが(ひょっとしたら演奏的には難しいことをしてるかもしれないけど、詳しくないリスナーの私にはそう聴こえます)が、この曲の意味合いにもぴったりだなと思います。
でも、今のKinKiに「それでいいんだ きっといいんだ 今の君でいいんだ」って歌わせちゃうんだ、かわいすぎないか?って初聴では驚いた記憶が。
7曲もあると好みが出てくるわけで、「こたえ」は最後まで、わかるようなわからんような、と首をひねってました。
けど、ふとした瞬間にすっと言葉と音が飛び込んできて、好きになりました。
たぶん、その日、ごく普通なんだけど、一生懸命働いてる人の話を聞いたのも影響してるかな。
歌を聴いての感じ方にも、自分のコンディションや思いがこんなに影響するんだと、夢傷シングルの7曲を聴いてて思います。
「夢を見れば傷つくこともある」の後、前を向いて懸命に進んで来たけど、失敗したり、つらい時も当然あって、ふと気弱になって立ち止まった時。
「まちがうのも揺れ動くのも あたりまえじゃないか」
「誰だって くやしくて そこから強くなる」
それが「こたえ」。
繰り返す日々に行き詰まって、視野が狭くなってる時に聴けるといいな、と思います。
平凡でも頑張ってる人への応援歌。好きです。
通常盤は、それなりの年月を世の中で頑張ってきた、けどまだまだ頑張らないといけない30代、40代をそっと支えてくれる曲が多い気がしますね。
10代、20代で聴いてもいい曲だと思うだろうけど、「若い頃に聴いてた好きな歌だから励まされる」のとはまた違って、「30代のKinKi Kidsが歌う歌に、30代の今出会ったからこそ励まされる」気がします。
それは、作家陣も今のKinKi Kidsに合わせて作ってくれてるからでもあるけど、KinKi Kidsの二人が、今を生きてることに真摯に向き合って、歌ってくれてるからなんだろうな。
そして、どうしても仕事や生活で余裕がなくていっぱいになると、歌に耳を傾けなくなったり、いろんな思いを感じ取れなくなったりしちゃうけど、何歳になっても、柔らかな開かれた心を持ち続けていたいなと思うのです。